スモールベースボールは日本だけ?

黒板に球場が書いてある

スモールベースボールは、日本の球場が狭くホームランが出やすいことを指すと勘違いしている人が多いようですが、これは完全な間違いです。

スモールベースボールはスモールボールとも呼ばれ、野球の立派な戦法・戦楽のひとつです。端的に説明すると、機動力や先進力をとりわけ重視することで、1点でも多く得点を取ろうとする姿勢を言います。例えばヒットやフォアボールで出塁した場合など、ヒットエンドランや犠打などによって走者を少しでも前の塁へ進め、確実に1点をもぎ取ろうとする野球なのです。

ホームランを量産する野球は見ていて面白いかもしれませんが、相手投手の調子が良ければ、それほど簡単に長打が連発することはありません。長いシーズンを通して勝ち星を積み上げ、リーグ優勝を果たすためには、こつこつと点を積み上げるような戦略がどうしても必要となってきます。この戦術は大リーグのドジャースでも実践され、その効果のほどが立証されている一面もありますし、旧ボルチモア・オリオールズがこの戦術を駆使して、長く最強時代を築き上げてきたことでも有名です。

スモールベースボールというと、日本固有の地味な野球を連想しがちですが、世界的にも有名な球団がその戦法を採用し、その効果は立証済みと言えるものです。野球は勝ってこそ、次の試合につながり、勝ち星が積み上がってリーグ優勝を果たせます。こつこつ勝利を積み上げるには、一発ホームランばかりを狙うのではく、生産性の高いアウトを重ねてもよいから出塁した選手をとにかく得点圏へ進める、実に理にかなったものと考えられます。

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